スペインの達人であり、スペイン留学の先輩とも言えるスペインの公的機関のスタッフの方々。
ご自身のスペイン留学時代の話やスペイン留学の魅力を語っていただきました。
スペインの中心 マドリッド
スペイン政府観光局 重 貴子 さん
~~~スペインとの出会い~~~
スペイン語に興味を持ち、初めてスペインを訪れたのは大学生の時。
語学留学で有名なサラマンカ大学の夏期講座を受講しました。
わずか2ヶ月の滞在でしたが、スペインに魅せられるには十分すぎる時間。
卒業後に、本格的な語学留学のためスペインの首都マドリッドへ渡ると、気付いたときには、すっかりスペインの虜に…。
~~~マドリッドの魅力~~~
私が本格的なスペイン留学をしたマドリッドは、人口約320万を抱えるスペインの首都とあって、スペイン各地からまた世界各地から人が集まっているコスモポリタンな都市。
日本の大都市ほどの規模はありませんが、スペインで最も人口が多い都市です。
それだけに語学学校の数も種類も豊富で、あらゆるオプションが選べます。
学校以外でも、全てが揃っているマドリッド。
地元っ子も、「マドリッドに海があれば、完璧な街」と豪語するほど! マドリッドに住んでみると、その言葉に頷くはず。
プラド美術館やソフィア王妃芸術センターに代表される古典・現代アートはもちろん、王立劇場でのオペラやタブラオでのフラメンコなどの観光資源も豊富。
また、郊外へ少し足を伸ばせば、日帰り県内に世界遺産に登録されている町や建造物がたくさんあります。
イベリア半島のほぼ中央にあるという好立地から、スペイン国内の各地へ旅するにも、大変便利です。
またグルメ&ナイトライフも充実しているのもマドリッドの醍醐味!スペインは夕食の時間が遅く、夕食を終えるころは既に夜中の12時を過ぎていることも…。
深夜1時にシベレス広場一帯で交通渋滞というのも、週末によく見られる光景です。
これも今やマドリッド文化の一つなのかもしれません。
時には語学学校の学友とともにマヨール広場周辺のバル街でワイン片手にタパス(小皿料理)をつまみ、また時には豪華なレストランでのスペイン新・旧グルメを堪能し…。
もちろん、マドリッドには日本食レストランも数あり、専門店では日本食材も手に入ります。
ショッピングでは、通りの名前が“ゴヤ”や“ベラスケス”といった画家の名前になっているサラマンカ地区がお勧めです。
特にゴヤ通りは、靴屋さんが多い通りとして地元では有名です。
驚くことに、イベリア半島の中央に位置するマドリッドは、日本の秋田と同じくらいの緯度にあります。
そして標高約600mと、ヨーロッパで最も高度にある首都でもあります。
内陸性の気候で四季があり、日差しは強いですが、年間を通して乾燥した気候です。
冬は寒いですが市内に雪が降ることは稀で、夏は気温40℃まで上がることもありますが日本のような蒸し暑さはありませんので、四季を感じながら年間を通して過ごしやすい街です。
市内は地下鉄網が整備されているので、日々の生活では多くの方が地下鉄を使います。
市バスは路線が多く、少し複雑ではありますが、使う路線を覚えてしまえば、滞在中の有効な移動手段となります。
とにかくマドリッドでは、退屈する暇はありません。
スペイン語のみならず、多くを学び吸収できる街です。
~~~マドリッド近郊の魅力~~~
マドリッド近郊には、交通の便も良く、日帰りで観光できる素敵な町がたくさんあります。
ここでご紹介する町のほかにも、続々と建設されている高速鉄道網を使えば、マドリッドから東西南北いろいろな町へと容易に足を伸ばせます。
1. トレド
スペインの古都で、旧市街地全体が世界遺産に指定されている美しい町。
確実に押さえておきたい観光地。
マドリッドから高速鉄道で30分、バスで約1時間。
2. セゴビア
2000年もの時を経ても立っている水道橋は圧巻。
お昼には、セゴビア名物の子豚の丸焼きを!
バスで1時間半。
3. サラマンカ
留学先としても有名な大学都市で、マヨール広場はスペインで最も美しいと言われます。
広場のオープンテラスでのカフェをのんびり楽しんでみては?
バスで2時間半。
~~~留学をお考えの方へ~~~
「あえいおう」という日本語同様の母音を持つスペイン語は、日本人にとってとても発音しやすい言語で、日本人はスペイン語の発音がとても上手いと言われます。
語学留学も盛んで、スペイン全土を網羅する各種語学協会もあり、受け入れ態勢も整っています。
スペインは地方色が豊かな国ですので、趣向に合わせて留学地を選ぶのもお勧めです。
スペイン語を学ばれている方、短期間でも是非本場スペインへ足を運んでみてください。
たとえ片言でも日々の生活でスペイン語を使い、スペインの文化に触れ、地元の人々とコミュニケーションを図ると、きっとすぐにスペインの魅力に取り付かれるはずです。