※この記事は、スペイン留学業界に28年携わり、2,000名以上をサポートしてきたカウンセラーが執筆しています。
スペインの首都マドリッドは、スペイン語を本場で学びたい人にとって非常に魅力的な都市です。豊かな歴史、美術館、建築、活気あふれる街並みなど、語学学習だけでなく生活そのものが学びの場になります。
留学を検討する際に気になるのが予算。スペインと一言で言っても、都市によって生活コストが大きく異なるため、事前にしっかりと情報収集しておくことが重要です。
この記事では、大学生・社会人がマドリッドでスペイン語留学をする際に必要な費用の目安を解説していきます。
マドリッドのスペイン語学校事情
マドリッドには、初心者から上級者まで対応したスペイン語学校が数多くあり、質の高い教育が受けられます。授業は基本的にスペイン語で行われるため、授業中から生活の中まで、自然と語学に触れることができます。
主なコース例:
- インテンシブコース(週20〜30レッスン)
- DELE試験対策
- ビジネススペイン語
- プライベートレッスン
どのコースもヨーロッパ共通の語学レベル(CEFR:A1〜C2)に沿って構成されており、目的に応じた柔軟なカリキュラムが選べます。
留学に必要な主な費用項目
留学費用は「授業料」「滞在費」「生活費」「航空券」「保険」に分けられます。
授業料(スペイン語学校)
語学学校の授業料は、学校の規模や立地、授業時間によって異なりますが、以下が一般的な目安です。
滞在期間 | 授業料の目安 |
4週間 | 約800〜1,000ユーロ(約13万~17万円) |
12週間 | 約2,200〜2,800ユーロ(約37万~48万円) |
24週間 | 約3,800〜4,400ユーロ(約64万~75万円) |
長期割引がある学校も多く、長い期間受講されるほど週単価が下がる傾向にあります。
滞在費(住居)
マドリッドはスペイン国内では物価が高い都市で、特に住居費が留学費用の中で大きな割合を占めます。
滞在方法 | 月額の目安 | 特徴 |
ホームステイ(2食付) | 約1100〜1500ユーロ
(約18万~26万円) |
スペイン語実践に最適 |
学生寮(朝食付き) | 約1300〜1700ユーロ
(約21万~29万円) |
セキュリティが高く清潔 |
シェアアパート(自炊) | 約800〜1300ユーロ
(約13万~22万円) |
自炊が基本となるため
自分のリズムで生活、節約が可能 |
マドリッド中心部は家賃が高いため、郊外に住むことで費用を抑えられることが多いです。
生活費(食費・交通費など)
マドリッドはスペイン国内で見ると生活費は高めですが、ロンドンやパリに比べるとかなり抑えやすい都市です。
項目 | 費用目安 |
食費(自炊中心) | 1か月あたり約170〜300ユーロ(約3万~5万円) |
外食 | 1回あたり8〜15ユーロ(約1300~2500円) |
交通費 | 1回あたり1.5~2ユーロ(約250~330円) |
雑費・娯楽費 | 1か月あたり約100〜200ユーロ(約2万~3万円) |
マドリッドは公共交通機関が発達しており、1枚のICカードで地下鉄・バス・路面電車が利用できます。
航空券(日本〜マドリッド)
- 往復で約15〜30万円(時期・経由地により変動)
- 直行便よりも乗継便の方が安価
ピークシーズン(夏・年末年始)を避けると、安く航空券を入手できます。
保険
スペインでは91日以上の留学の場合は学生ビザの申請が必要です。そして、学生ビザ申請時にはスペインの医療保険の加入が義務付けられています。1か月あたり約11,000〜17,000円が相場です。なお、医療保険の他に海外留学保険にも加入しておくと、盗難やロストバゲージなどもカバーされるので安心です。
留学期間別の総費用シミュレーション
※ホームステイ1日2食付きの場合で算出
▼ 1ヶ月(短期集中型)
項目 | 費用目安 |
授業料 | 800ユーロ |
滞在費 | 1,100ユーロ |
生活費 | 300ユーロ |
航空券 | 約200,000円 |
保険 | 約11,000円 |
合計:約60〜70万円前後
▼ 3ヶ月(語学+現地生活体験)
項目 | 費用目安 |
授業料 | 2,400ユーロ |
滞在費 | 3,300ユーロ |
生活費 | 900ユーロ |
航空券 | 約200,000円 |
保険 | 約45,000円 |
合計:約140〜150万円前後
▼ 6ヶ月(語学+キャリアアップ)
項目 | 費用目安 |
授業料 | 4,300ユーロ |
滞在費 | 6,600ユーロ |
生活費 | 1,800ユーロ |
航空券 | 約200,000円 |
保険 | 約76,000円 |
合計:約250〜300万円前後
他都市との比較:マドリッドの費用感
スペイン国内で見た場合:
- マドリッド、バルセロナ:物価は高め
- バレンシア、セビリア、グラナダ、サラマンカ:住居費・外食費が安い傾向
マドリッドはスペインの首都ということもあって物価は高めですが、求人募集の豊富さやアクセスの良さが強みといえます。
また、ヨーロッパ全体で見ると、マドリッドの語学留学費用はロンドンやパリの約6〜7割程度で抑えられるため、「コスパの良い留学先」として評価されています。
費用を抑えるコツ
- 長期割引を活用
- 航空券は早期予約&乗継便を選ぶ
- 現地でピソ(シェアアパート)に住むことで滞在費を節約
- 奨学金制度のあるスペイン語学校を選ぶ
- 学生証(Carné Joven)を利用して割引を受ける
まとめ
マドリッドでのスペイン語留学は、本場のスペイン語を実践的に学びながら、ヨーロッパ文化も体験できる貴重な機会です。
スペイン国内では物価が高めとはいえ、ヨーロッパ全体で見れば抑えめで、費用と学びのバランスが良い都市といえます。将来のキャリアや国際感覚を育てたい大学生・社会人にとって、マドリッドは非常におすすめの留学先です。
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【著者プロフィール】
大槻英樹
e留学スペイン代表。スペイン留学業界歴28年。外務省・文科省・スペイン大使館後援のスペイン留学フェアを主催。現地39都市・82校以上の語学学校を実際に視察してきた実績を元に2,000名以上の留学を支援。